アクチュアリーの年収を上げる6つの方法|資格・転職・独立で収入アップ

アクチュアリー見習い
アクチュアリー見習い

Donaldさん!

年収を上げたいのですが、どうしたらいいですか!

Donald
Donald

任せてください。

年収オタクの私が、アクチュアリーの年収を上げる方法について、解説します。

アクチュアリーは、高度な専門知識を活かして保険会社やコンサルティング会社で活躍する職業です。しかし、年収は人によって大きく異なるのが特徴です。

今回は、アクチュアリーとして年収を上げたい方に向けて、年収を上げるための方法を6つ紹介し、それぞれメリット、デメリットを詳しく解説します。自身の年収アップをするための参考にしてもらえれば幸いです。

同じ内容をYouTubeでも解説しています。読むより聞くほうが早いという方は、こちらもご覧ください。


結論:年収は資格の段階と会社で決まります

アクチュアリーの年収は、同じ職種の中でも幅があります。大きく効くのは、アクチュアリー試験がどこまで進んでいるか(研究会員・準会員・正会員)と、どの会社に所属しているかの2つです。私は普段アクチュアリーの転職支援をしていて、各社の給与テーブルや実際のオファー額を見ていますので、その範囲で見えている水準を先にお伝えします。

資格の段階別に見た年収のレンジ

試験の途中段階である研究会員の方は、保険会社の総合職と大きく変わらない水準で、社会人3年目ごろで600万〜700万円台という方が多い印象です。準会員になると800万円台に届く方が出てきて、この段階で転職して900万円前後のオファーを受ける方もいます。正会員になると1,000万円台が見えてきて、社会人3年目の正会員でも1,000万円前後に届く会社が多くなります。(出典:ACEプロフェッショナル調べ)

その先は、30代前半で1,500万円台という方、40代から50代で2,000万円を超えるという方もいらっしゃいます。部長や役員のクラスになると、2,000万円以上になることもあります。(出典:ACEプロフェッショナル調べ)

私自身は、正会員になった社会人4年目、26歳のときに年収1,000万円を超えました。同じころに正会員になった同期も、4年目で1,000万円を超えていました。ここ数年は賃上げの流れもあって、アクチュアリーの給与水準そのものも上がってきていると感じています。

ここに書いた金額は、私が転職支援の実務で見ている範囲の目安です。会社ごとの給与テーブルや役職によって差がありますので、幅のある数字として受け取っていただければと思います。新卒で入社したときの水準については、アクチュアリーの初任給で詳しく説明しています。

資格手当でどのくらい変わるか

会社によっては、試験の進み具合に応じた資格手当があります。研究会員の段階から手当が出る会社はそれほど多くありませんが、ある場合は1科目あたり月1万円程度という会社が多い印象です。準会員になると、年間で50万〜100万円ほど増える場合もあります。手当の有無も金額も会社ごとに違いますので、就職や転職の際は給与テーブルとあわせて確認することをおすすめします。(出典:ACEプロフェッショナル調べ)

年収を上げる手立ては6つに整理できます

そのうえで、いまの年収を上げる手立ては、大きく6つに整理できます。いまの会社の中でできることが「仕事のパフォーマンスを上げる」「資格を取る」「出世をする」の3つ、会社の外に目を向けるものが「転職をする」「副業をする」「独立をする」の3つです。すぐに効くのは転職で、時間はかかるものの土台になるのが資格だと私は考えています。ここから、6つそれぞれの中身とメリット・デメリットを順に説明します。

1. 仕事のパフォーマンスを上げる

当たり前ですが、普段の業務で高い成果を出し、評価を高めることが、年収を上げる上での基本的な戦略です。極論を言えば、2人でやっている仕事を1人でできるようになれば、倍の生産性になるので、人件費が減った分を、生産性を高めた一人に割り振ることが理論上可能です。

アクチュアリーはバックオフィス業務なので、評価するのが難しいですが、コスト削減もしくは売り上げ増大の方向に貢献出来たら、その分年収は上がるでしょう。

メリット

○ 昇給やボーナスに直結する
・社内での評価が上がれば、昇給の可能性が高まる
・また、パフォーマンス評価が良ければ、ボーナスの増額にもつながる

○ 出世や転職にも有利になる
・評価が高ければ、今の会社で出世する道が開ける
・今の会社で結果を出すことで、転職市場での評価も上がり、より良い条件のオファーを受けやすくなる

デメリット

× 即効性がない
・仕事の成果が給与に反映されるまでに時間がかかる

× 評価が適正にされるとは限らない
・企業の評価制度によっては、成果が正当に認められない場合がある
・特に年功序列の会社では、パフォーマンス評価より年齢の影響の方が大きい

× 仕事量が増え、負担が大きくなる
・成果を上げるためには、勉強などの自己投資も含めて、労働時間が増える可能性がある


2. 資格を取る

年収を上げるための王道手段として、資格を取ることが挙げられます。特にアクチュアリーの場合は、アクチュアリー試験の合格実績が、年収を上げるうえでとても重要です。特に、日本アクチュアリー会の正会員になることで、社内で昇給することもありますし、役職が上がる場合もあります。

また、アクチュアリー試験だけでなく、公認会計士や証券アナリストの資格を取ることで、ベース給与が増える会社もあります。

資格手当や昇格といった直接の効果だけでなく、試験勉強や正会員になるための研修を通じて、業務そのものへの理解が深まるという効果もあります。私自身、試験勉強で学んだ内容が、商品開発の実務を理解するうえで役に立ったと感じています。その分だけ仕事のパフォーマンスも上がりやすくなるので、間接的にも年収に効いてきます。早く正会員になることをおすすめしているのは、この2つの効果があるからです。

メリット

○ アクチュアリー正会員になれば、収入が大幅に上がる可能性が高い
・正会員資格を持つことで、高度な専門性が評価されるため、収入が一気に上がる会社が多い
・企業によっては資格取得に伴う昇給・昇格がある

○ 転職市場での価値が高まる
・正会員資格を持つことで、転職の選択肢が増える
・求人の幅が広がり、年収交渉の余地が大きくなる

○ 専門性の保証となる
・資格があることで、社内外での信頼性が向上する

デメリット

× 試験の難易度が高い
・特にアクチュアリー試験は、合格までに多くの勉強時間が必要
・日本アクチュアリー会は、入会時から正会員になるまでの平均的な受験年数を約8年としています

(出典:日本アクチュアリー会「受験に関するFAQ」。2026年3月に公表された「2025年度資格試験結果について」では、過去5年間の実績にもとづく正会員資格取得までの平均年数は9.0年と示されています)

× 仕事と試験勉強の両立が大変
・勉強時間を確保するために、プライベートや仕事の負担が増える

× 資格取得後すぐに昇給とは限らない
・企業によっては資格よりも実務経験を重視する場合がある


3. 出世をする

スタッフ層から管理職、あるいは会社によっては専門職として役職が上がると、年収が大きく変わります。私が見ている範囲では、役職がひとつ上がることで100万〜200万円ほど上がる例が多く、部長や役員のクラスになると2,000万円以上になることもあります。(出典:ACEプロフェッショナル調べ)

ただ、出世には運の要素もあります。評価が高くても、上のポジションが空くタイミングに恵まれないことがあるためです。また、役職の呼び方や、何年目でどの役職に就くかは会社ごとに大きく違います。就職や転職で複数の会社を比べるときは、役職名そのものではなく、他社のどの役職と同じくらいの位置づけかという見方をすると、実態がつかみやすくなります。

メリット

○ 収入が大幅に増える可能性がある
・管理職に昇進することで、基本給やボーナスが上昇する
・役職に応じた手当やインセンティブが付与される

○ 企業経営に関わることができる
・経営戦略や重要な意思決定に関与できる

○ 社内での影響力が増す
・権限・裁量を持つことができるので、リーダーシップを発揮する機会が増えます。

デメリット

× 管理業務が増える
・作業ではなく、マネジメント業務が中心になり、より仕事のストレスがかかる場合もあります

× 出世には企業の評価制度が影響する
・出世をするには、実力だけでなく、人間関係や社内政治が関係する場合がある
・年功序列の会社では、ポジションが空いても、年齢順で昇格することが多いです

× 責任が増す
・経営層に近づくにつれて、プレッシャーや業務負担が大きくなる


4. 転職をする

概要

転職は、最も短期間で年収を上げる方法です。アクチュアリーの転職市場は売り手市場であるため、好待遇でオファーが出ることが多いです。今の収入に満足していない方は、転職によって一気に年収を上げることが可能です。

たとえば、社会人5年目で700万円台という方が、転職で1,000万円前後に近づくことがあります。(出典:ACEプロフェッショナル調べ)社内の評価を積み上げて年収を上げていくには時間がかかりますので、いま上げたいという方にとっては、転職がいちばん速い手立てになります。

一方で、転職後の年収は、転職先の給与テーブルに沿って決まることがほとんどです。そのため、いまの会社が業界の中で高い水準を出している場合は、転職しても年収が変わらないこともあります。まずは、いまの年収が自分の経験や資格に見合っているかを確かめるところから始めるのがよいと思います。

メリット

○ 年収を大幅にアップできる
・100万円単位で上がるケースがあります(出典:ACEプロフェッショナル調べ)

○ 自分に合った環境を選べる
・より良い働き方ができる企業を選択できる

○ キャリアの幅が広がる
・異業種や新しい分野への挑戦が可能になる

社内では、商品開発から決算のように担当を変えたいと思っても、人事の都合で希望どおりにならないことがあります。他社の同じポジションに移るほうが早い場合もあり、やりたい業務に近づく手段としても転職は選択肢になります。

デメリット

× 転職活動の負担が発生
・働きながら面接を行うなど、多少忙しくなる

× 環境の変化に適応する必要がある
・新しい職場の文化に馴染むまでストレスがかかる


5. 副業をする

アクチュアリーとしての本業にプラスして、副業を行うことで収入を増やすことも可能です。私の周りでは、株式投資や不動産投資を副収入を得る手段としてやっている方が多い印象です。

ただ、副業をしているアクチュアリーは、私の実感では多数派ではありません。始める前に、まず本業の会社の就業規則で副業が認められているかを確認してください。認められている場合でも、本業の評価が下がってしまうと中長期の年収にはかえって響きますので、本業に支障が出ない範囲で始めるのがよいと思います。

メリット

○ 収入の柱を増やせる
・本業以外の収益源を確保できる

○ 新たな経験が得られる
・今の仕事では得られない経験を得ることができる

○経費計上ができる
・開業届を出し、確定申告を行うことで、経費計上が可能なので、節税にもつながる可能性がある

デメリット

× 本業との両立が難しい
・時間管理を徹底しないと、どちらも中途半端になりやすい

× 収益化に時間がかかる
・すぐに収入が増えるとは限らない


6. 独立をする

アクチュアリーとして独立することで、今より高収入を得られる可能性があります。

私自身も、アクチュアリーとして独立した一人です。保険会社から仕事を請け負って働いているアクチュアリーもいて、会社員だったときより高い収入を得ている方もいらっしゃいます。年収に上限がないのが独立の魅力で、2,000万円以上を得ている方もいます。(出典:ACEプロフェッショナル調べ)

ただ、私も独立した当初は案件の獲得に苦労しました。独立して続けていくには、「この仕事なら一人で最後までやり切れる」と言える強い専門性と、その専門性を必要としている相手に自分から声をかける営業力の両方が要ります。加えて、経理や税金、社会保険の手続きなど、これまで会社がやってくれていた仕事も自分で引き受けることになります。収入が不安定になる点も含めて、向き不向きがはっきり分かれる選択だと思います。

メリット

○ 年収に上限がない
・独立しているアクチュアリーの中には、年収2,000万円以上の方もいます(出典:ACEプロフェッショナル調べ)

○ 仕事の自由度が高い
・自分の裁量で働くことができる

デメリット

× 収入が不安定になる
・安定した収益を得るのが難しい

× 営業や経理など、経験したことのない業務が発生する
・特に営業は売り上げに直結するので、自分で行う必要がある


よくある誤解

「転職すれば、同じ年次の社員より高い年収になる」

転職で年収が上がるというのは、あくまで「いまの会社の水準」と比べた話です。転職先の年収はその会社の給与テーブルに沿って決まることが多く、同じ年次で新卒から働いている方と大きく違う額になることは、それほど多くありません。急いで人を採りたい事情がある会社から、同年次より高いオファーが出ることもありますが、そこを前提に会社を選ぶのはおすすめしません。就職活動のときに、いったん第二志望の会社に入ってから第一志望に転職したほうが高い年収になる、と考える方がいますが、この点は少し違うと私は考えています。

「正会員になれば、どの会社でも年収が上がる」

正会員になると給与が上がる会社は多いのですが、すべての会社がそうとは限りません。資格手当がない会社もありますし、資格よりも実務経験や役職を重く見る会社もあります。正会員になる価値は手当だけではなく、社外から声がかかるようになることや、転職の際に条件を交渉しやすくなることにもあります。手当の有無だけで資格の価値を測らないほうがよいと思います。

「年収を上げるには転職しかない」

転職はいちばん速く効く方法ですが、社内での評価は中長期で効いてきます。同じ時期に入社した2人のうち、片方が倍の量の仕事をしていても、その月の給与はほとんど変わりません。ただ、半年から1年単位の評価を通じて、翌年の給与や昇格には差がついていきます。短期では報われないように見えても、続けた分は返ってくるというのが私の実感です。

終わりに

いかがでしたでしょうか。アクチュアリーとして年収を上げる方法の概要とそれぞれのメリットデメリットについて、解説しました。年収を上げるには複数の選択肢がありますが、一番手っ取り早いのが転職と正会員資格の取得だと思います。

ここまでご紹介した6つの方法は、どれも今日から自分で始められるものです。そのうえで、いまの年収が自分の経験や資格に見合っているかを他社の水準と比べて確かめたいという方は、アクチュアリー専門の転職支援サービスACEキャリアもご利用いただけます。キャリアアドバイザー自身がアクチュアリーですので、年収の相場についてもお話しできます。いますぐ転職するつもりがない方のご相談もお受けしています。

また、アクチュアリー試験に最短・最速で合格したいなら、アクチュアリー育成塾の試験対策がおすすめです。アクチュアリー正会員がマンツーマンで指導を行い、モチベーション高く勉強できる環境を作ることができます。無料相談を行っているので、ぜひこちらもご確認ください。

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この記事の執筆者
松岡 / 日本アクチュアリー会 正会員(FIAJ)
株式会社ACEプロフェッショナル 代表取締役
アクチュアリーの転職支援・試験対策指導に従事

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