数学の勉強方法【アクチュアリー試験】

合格方法
学生
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アクチュアリー試験の数学に受かるために何したらいいか分からない…

Donald
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任せてください

本日は、私が正会員になってわかった数学の勉強方法をご紹介します

「数学」試験概要

まずは「数学」の試験概要を紹介して、その後勉強方法について解説していきます。

細目(出題範囲)

出題範囲は「確率」「統計」「モデリング」の3つに分かれています

確率
  • 事象と確率
  • 確率変数、確率分布、確率密度関数、分布関数
  • 確率変数の平均値、分散
  • 積率と積率母関数、確率母関数、特性関数
  • 大数の法則と中心極限定理
統計
  • データのまとめ方
  • 統計的推定、区間推定
  • 統計的検定
  • 標本分布論と標本調査
  • 最小2乗法と相関係数と回帰係数の推定、検定
モデリング
  • 回帰分析
  • 時系列解析
  • 確率過程
  • シミュレーション

教科書・演習書

確率

<教科書>

  • 入門数理統計学
    ホーエル.P.G(培風館)
    (第12章、第13章を除く)

<演習書>

  • 確率統計演習1 確率
    国沢清典編(培風館)
統計

<教科書>

  • 基礎統計学(1)/統計学入門
    東京大学教養学部統計学教室(東京大学出版会)

<演習書>

  • 確率統計演習2 統計
    国沢清典編(培風館)
モデリング

<教科書>

<参考書(出題範囲外)>

アクチュアリー会のホームページに載っている教科書・演習書は以上です。

一つ補足ですが、アクチュアリー試験に受かることだけにフォーカスしたら、確率と統計の教科書は必須ではないと私は考えています。なぜなら、分厚いわりに読みづらいからです。
しかし、大学で確率・統計の勉強を行っていない方などは、辞書的な使い方を前提に購入してもよいかもしれません。
もちろん、試験なので教科書からの出題もありえるので、不安な方は買った方がよいです。私は試験に受かるためなら安いだろうと考えて買いましたが、結局パラっと読んだだけで、試験前は活用していません…。持っていないと不安になりそうだなーという人は買っといた方が良いかもしれません。(お任せします)

合格点・試験時間

合格点は60/100です。たまに合格点が55点などに引き下がることもありますが、基本は60点です。最近だと、問題が難しすぎて「配点調整してるんじゃないか」と受験生の中では話題になっていますが、真実は分かりません。

試験時間は3時間です。アクチュアリー試験はすべての科目が3時間なので、複数科目を受ける場合、体力をかなり消耗します。

「数学」勉強方法

これから実際の勉強方法に移りますが、この記事では、大学受験レベルの数学ができる前提で話をします。微分積分等の計算ができない方の勉強方法は、ニーズがあれば別で記事を書きたいと思います。

勉強方針としては、試験前に「過去問15年分を2時間で90点以上とれる」という状態を目指します。これで1次試験は突破することができると思います。詳しくは過去の記事もご参照下さい。

「数学」でも、試験日までに、「過去問15年分を2時間で90点以上とれる」状態になれるよう、逆算して、勉強していきましょう。そのために、私が推奨する勉強方法は以下です。

「数学」勉強方法

①『弱点克服 大学生の確率・統計』をやる

②『アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 数学』をやる

③過去問15年分を2時間で90点解けるようにする

順に解説していきます。

①『弱点克服 大学生の確率・統計』をやる

こちらの書籍です

この書籍をやる目的は「数学の基礎知識を身に付ける」ことです。したがって、統計検定を既に持っている方など、確率・統計に習熟している方は飛ばしていただいて大丈夫です。

確率・統計の問題集は世の中にたくさんありますが、この本は数少ない、アクチュアリー試験を視野に入れた確率・統計の問題集となっています。

基本的な確率・統計・モデリングの問題が載っているので、アクチュアリー試験の「数学」の基礎知識の取得、全体像の把握には、もってこいの本だと思います。

測度論的確率論の演習書ではないため、数学科の人には少し物足りないかもしれません。しかし、アクチュアリー試験に受かることだけにフォーカスすれば、この本で十分だと思います。

まずはこの本を徹底して演習を行い、アクチュアリー試験「数学」を受ける基礎知識を身に付けましょう。
目安としては3周ぐらい解くのが理想です。中身を全て完全に理解できる必要はなく、全体像を把握できれば2周でも良いです。「基礎知識の習得」という目的を見失わずに、やっていきましょう。

②『アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 数学』をやる

こちらの書籍です。

こちらの書籍は主に「公式集」「問題集」の2つに分かれています。

「公式集」については、①『弱点克服 大学生の確率・統計』でも内容として登場した基礎知識が、アクチュアリー試験対策用の公式として整理されています。

「公式集」は覚えましょう。「一次試験の合格方法」という記事にも書きましたが、数学の公式暗記を毛嫌いする人は多いです。しかし、試験に受かるためには、試験時間の短縮などメリットが多いので、公式は覚えた方が良いです。私は100均で暗記カードを買って覚えました。
また、公式の導出が大問で出ることもありますので、そこの演習も徹底して行いましょう。公式の導出をできるようにしておくことは、大問対策として有用です。

「問題集」については、過去問の類題がほとんどですので、過去問演習と同じ位置づけです。アクチュアリー会が公表している過去問の解答では、わかりにくい部分が多いです。しかし、こちらの書籍では、過去問(の類題)が丁寧に解説されていますので、「基礎知識のブラッシュアップ」と「過去問に慣れる」という目的で行いましょう

①をやっていれば、2~3周解けば十分かと思います。なるべく早く過去問に取り組めるようにしましょう。

③過去問15年分を2時間で90点解けるようにする

①②が終わったら、あとは過去問演習あるのみです。15年分を何回も繰り返して解き、2時間で90点を取れるようにしましょう。

過去問の解説を読んでもわからない部分は、①②の書籍や教科書を読んで、理解できるようにしましょう。それでも分からない場合、最初は飛ばしてよいと思います。1周目でわからなくても、他の問題を解いていくうちに周辺知識が身について、2周目にすんなり理解できるということもあります。3周解いてわからなかった場合は、「諦めるか」「誰かに聞くか」のどちらかだと思います。分からない問題が数年に1問程度で、試験で6割取るためには必要ないと思ったら諦めるのも一つの手です。

また、過去問演習については、できた問題とできない問題を分類して、できない問題を中心に復習するのが効率が良いと思います。私は1次試験の勉強では、土日に過去問6年分解いて(11月ぐらいの話です)、平日に間違えた問題を復習していました。

あと、間違えた問題に対して「なぜ解けなかったのか」「どうすれば解けたのか」1つのノートにまとめておくことをお勧めします。
例えば、「この公式を覚えていたら解けた!」や「この発想は自分にはなかった」と復習で判明したら、その公式・解法をノートに書き留めておきます。これをたくさんの問題で繰り返していくことで、自分専用の公式集・解法集ができあがります。このノートを覚えることで、演習スピードも上がりますし、試験前の復習として十分活用できます。
まとめ方は人それぞれですが、「解けない問題をどう解けるようにするのか」を過去問の採点のときには意識してください。決して、点数を付けるだけで満足しないようにしましょう。

おわりに

繰り返しになりますが、過去問演習が一番大切です。

  • 過去問演習を早く始めるために(基礎知識を身に付けるために)①②に早めに取り組む。
  • 「過去問15年分を2時間で90点以内」に解けるようにするために過去問を丹念に繰り返す

この2つを常に頭に置きながら勉強すれば、必ず成果はでます。

特に「数学」の受験生はアクチュアリー試験を初めて受ける人が多いと思います。色々分からないこともあり、不安になると思いますが、「過去問が命」ということだけは覚えて帰っていただればと思います。

最後までご覧いただきましてありがとうございました!
みなさまの合格報告を楽しみにしております。
一緒に頑張っていきましょう!!!

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