やっと準会員になった!!!
よーし、2次試験の勉強するぞー
1次試験全科目合格おめでとう!!!
でも、2次試験の勉強を始めるのは、ちょっと待ってほしい。
残念ながら、2次試験は1次試験と同じ勉強方法では通用しないよ
え、そうなの・・・
じゃあ具体的になにやればいいか教えてよ。
任せてください。
2次試験の勉強方法について、解説します!
2次試験の合格方法
2次試験に合格するために必要なことは一言で言うと
・「試験範囲+過去問」を暗記する
これだけです。
「なーんだ。それだけか」と言えないことは噂レベルで、みなさんも知っていると思います。
実際に取り組めば分かるのですが、1次試験とは比にならないほどの量を暗記することになります。正会員になった人には共感して頂けると思いますが、「エグい量」です。正直、私にとっては、2次試験の勉強は、途方もなく、かなり辛かったです。
1次試験の勉強方法のところでお話ししましたが、1次試験は「過去問」だけ極めれば受かることができます。1次試験の場合は、出題される問題の8割以上が過去問で出た問題(既出問題)なので、既出問題を9割とれるようにすれば、8割×9割=72%で合格することができました。
1次試験についてはこちらの記事をご覧ください。
一方、2次試験の場合は、問題数が少なく、かつ1問の配点が大きいことから、1問を落とすだけで、不合格に直結します。そのため、過去問にプラスして、「教科書」や「監督指針」など、漏れがないように暗記しなければなりません。
また、毎年、数問は未出問題が出題されます。したがって、既出問題だけでなく、未出問題の対策が2次試験では重要になってきます。未出問題の対策は、「膨大な量の試験範囲(教科書や監督指針など)を覚える」ことしかありません。この膨大な量の暗記が、1次試験とは比較にならないほど、大変なのです。
以上をまとめると、
- 1次試験は「過去問」を極めることで合格できる
- 2次試験は「過去問+試験範囲」を極めることで合格できる
2次試験の問題形式
2次試験の勉強方法の前に、2次試験の問題形式をおさらいしておきましょう。
配点や問題数については、年度ごとに若干異なります。特に2022年度の生保1は中問が3問出題されました。
①小問②中問を合わせて第Ⅰ部、③大問が第Ⅱ部といい、各50点ずつです。
合格点は60点ですが、合格最低ライン(いわゆる足切り)があります。
合格最低ラインは、第Ⅰ部で30点、第Ⅱ部で20点です。
以上をまとめると、合格するために必要な点数は以下の通りです。
第Ⅰ部・第Ⅱ部ごとの対策方法
続いて、第Ⅰ部・第Ⅱ部ごとに、「どういう問題が出るのか」「どうすれば解けるのか」を解説します。
第Ⅰ部
第Ⅰ部の小問では、『教科書』や『監督指針』の「正誤(〇×)問題」「短めの記述問題」が出題されます。
中問では、『教科書』や『標準生命表の作成過程』の長めの記述問題が出題されます。
これらは「過去問と試験範囲」を暗記すれば、点を取ることが可能です。(もちろん、それが大変なのですが…)
具体的には第Ⅰ部で点を取るためには、以下が必要です。
- 既出問題対策。過去問と同じ問題が出ることが多い
- 『教科書』『標準生命表の作成過程』を隅々まで暗記する
- 『監督指針』や『保険計理人の実務基準』などを穴埋め形式で暗記。特に、金融庁告示などは改正部分から出題されることが多い
実際の問題について、知りたい方は2021年度生保1の問題などを覗いてみて下さい。
解説付きの記事はこちらです。
第Ⅱ部
第Ⅱ部(大問)では、「中問に似た記述問題」+「所見問題」が2題出題されます。
「中問に似た記述問題」については、第Ⅰ部と同じで、以下の対策が必要です。
- 既出問題対策。過去問と同じ問題が出ることが多い
- 『教科書』『標準生命表の作成過程』を隅々まで暗記する
「所見問題」については、色んな意見がありますが、
私は「過去問を極めること」で対策が可能だと考えています。
もちろん、大問では過去問がそのまま出ることは少ないので、丸暗記すれば受かるわけではありません。
しかし、過去問の解答をきちんと理解して、暗記することで、所見は書けるようになります。
具体的には、
- まず、過去問で出題された事例について、「なぜこの論点が必要なのか」を理解する
- 次に、過去問で出題された事例について、論点を列挙できるようにする
- 各論点の深堀りを暗記する(教科書暗記もこれに通ずる)
- 実際に、時間をかけて、自分の言葉で書いてみる(過去問や模試を解く)
これらを繰り返すことで、所見は書けるようになります。もちろん、実務経験があった方が有利ですが、これをきちんと繰り返せば、未経験でも受かることは可能だと思います。
大問では、過去問と同一の問題が出ることは少ないですが、
過去問と同じ解き方(発想)で書けるようになります。
特に生保1の「商品開発」「商品毎収益検証」、生保2の「ロックフリー方式による責任準備金」「経済価値ベースのソルベンシーマージン」など、過去問を複数年やっていくと、だいたい似たような問題が出ていることに気付くと思います。
完全に同じケーススタディではないですが、
各問題について、主要な論点を暗記して、それらを深堀りできるようにする。
そうすれば、第Ⅱ部は自然とできるようになっていきます。
実際の問題について、知りたい方は2021年度生保1の問題などを覗いてみて下さい。
解説付きの記事はこちらです。
2次試験の勉強方法
かなり、遠回りになってしまいましたが、具体的に2次試験に受かるためになにをやればいいのかを書いていきます。2次試験の勉強方法は次の3つです。
①教科書の通読
「これから2次試験を始めるぞー」という方は、教科書の通読から始めて下さい
まずは、暗記することではなくて、以下を目的に教科書を通読してみて下さい。
- 全体像・流れの理解
- 重要そうなキーワードを把握
暗記は「①見たことある②知っている③説明できる」の3手順だと私は考えているのですが、この「①見たことある」を増やすために、通読してください。
もちろん、教科書を暗記することが最終目標ですので、通読に時間をかけすぎないようにしてください。目安としては2週間から1か月ぐらいだと思います。
②試験範囲の暗記
通読したら、早速「②試験範囲の暗記」を始めましょう
いきなり、教科書をすべて暗記することはかなり大変なので、「まとめノート」を作った方がよいと思います。なぜなら、教科書の中でも、頻出の範囲や逆にめったに出ない範囲があるので、教科書一網打尽に覚えるのはかなり大変ですし、コスパが悪いです。なので、過去問数年分の出題部分を教科書に書き込んで、まとめノートを作った方が覚えやすいと私は思います。
しかしながら、まとめノート2科目分を、あなた自身が作ったら、1年は受からないことを覚悟しましょう。まとめノートをつくるのには、かなりの時間がかかります。私もかなりの時間を浪費してしまいました…
受験生が焦点を当てるべきことは覚えることなので、正会員の先輩や友達がまとめノートをもっていたら、それをもらうことを推奨します。会社によっては共通の暗記ノートがありますので、会社の正会員にヒアリングしてみてもよいかと思います。
(2024年8月追記:アクチュアリー育成塾の試験対策講座にお申込みいただくと、弊社の個別指導で活用している暗記集もお渡ししています。興味ある方はお問い合わせください。)
教科書以外の試験範囲(『標準生命表の作成過程』『監督指針』『保険計理人の実務基準』)は印刷などをして、穴埋め形式で覚えましょう。私は、緑マーカーで線を引いて、赤シートで隠して覚えました。文章すべてを覚えるのは、教科書に記載されている部分のみで大丈夫です。
③過去問演習
「②試験範囲の暗記」と「③過去問演習」は同時並行で行ってください。
過去問の第Ⅰ部は「②試験範囲の暗記」と重複する部分がかなりありますので、暗記の進捗確認の位置づけで過去問演習を行うようにすれば、モチベーション維持にもつながると思います。
また、教科書には記載がないが、試験では頻出の問題などがあるので、過去問はしっかりやりましょう。特に、所見特有の暗記事項がありますので、過去の所見問題を覚えることが必要です。
「②試験範囲の暗記」「③過去問演習」は試験日までずっと繰り返すことが2次試験に受かるために必要です。文書にすると簡単そうですが、かなりのボリュームなので、早め早めに勉強を進めましょう。
おわりに
かなり長くなってしまいましたが、私の思う2次試験の勉強方法を書かせていただきました。
私は、1次試験より2次試験の方がかなりつらかった記憶があります。特に今は教科書の範囲も増えており、暗記量が拡大しているので、さらに大変になっていると思います。
これから、大変な時期が続くかとは思いますが、無理せず試験勉強を楽しんで下さい。特に2次試験は業務に直結するので、仕事と結びつけながら、勉強できると楽しいかもしれません。
みなさまの合格報告を楽しみにしております。
正会員になった自分を想像して、試験日まで全力でがんばりましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました!!!
2次試験対策用の個別指導
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