年金数理の勉強方法【アクチュアリー試験】

アクチュアリー試験関連
学生
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アクチュアリー試験の年金数理に受かるために何したらいいか分からない…

Donald
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任せてください

本日は、私が正会員になってわかった年金数理の勉強方法をご紹介します

「年金数理」試験概要

まずは「年金数理」の試験概要を紹介して、その後勉強方法について解説していきます。

細目(出題範囲)

内容は「年金数理・年金財政の基本」で、出題範囲は以下のようになっています。

年金数理の出題範囲
  • 年金数理の基本原理
  • 計算基礎率
  • 年金現価率
  • 定常人口論(含む人口モデル)
  • 財政方式
  • 保険料と責任準備金
  • 積立金と過去勤務債務
  • 数理的損益分析

教科書・演習書

教科書

<教科書>

アクチュアリー会のホームページに載っている教科書は以上です。

合格点・試験時間

合格点は60/100です。たまに合格点が55点などに引き下がることもありますが、基本は60点です。

試験時間は3時間です。アクチュアリー試験はすべての科目が3時間なので、複数科目を受ける場合、体力をかなり消耗します。

「年金数理」勉強方法

勉強方針としては、試験前に「過去問15年分を2時間で90点以上とれる」という状態を目指します。これで1次試験は突破することができると思います。詳しくは過去の記事もご参照下さい。

「年金数理」でも、試験日までに、「過去問15年分を2時間で90点以上とれる」状態になれるよう、逆算して、勉強していきましょう。そのために、私が推奨する勉強方法は以下です。

「年金数理」勉強方法

⓪「生保数理」の勉強をする

①年金数理数理の教科書を通読

②『アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 年金数理』をやる

③過去問15年分を2時間で90点解けるようにする

順に解説していきます。

⓪「生保数理」の勉強をする

もし、アクチュアリー試験「生保数理」の勉強をしていない場合には、先に「生保数理」の勉強に着手することをお勧めします。

「年金数理」の中では、年金現価などの「生保数理」の基礎知識が必要なので、「生保数理」を全く勉強していない状態で、「年金数理」の勉強をするのは大変だと思います。したがって、「生保数理」を勉強していない人は、「年金数理」の前に「生保数理」の勉強から始めることをお勧めします。

生保数理の勉強方法についても解説していますので、興味ある方はご覧ください。

①年金数理の教科書を通読

まずは試験範囲の全体像を把握するために、教科書を通読しましょう。できれば、演習問題もやりましょう。

しかし、おそらく第Ⅰ編第3章からは訳が分からないと思います。(第1章・第2章は生保数理の復習)

ただ、まずはこの教科書を通読し、演習問題をこなしてで、試験範囲の全体像を把握しましょう。

目安としては2周ぐらい通読と演習問題を解くのが理想です。ただし、中身を全て完全に理解できる必要はなく、全体像を把握できれば良いです。演習問題は写経でも問題ありません。結局、②と③で引き続き演習をするので、わからないことがあれば、あとで戻ってきます。完璧にやろうとする必要はありません。

②『アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 年金数理』をやる

こちらの書籍です。

こちらの書籍は主に「公式集」「問題集」の2つに分かれています。

「公式集」については、①教科書でも登場した基礎知識が、アクチュアリー試験対策用の公式として整理されています。

「公式集」は覚えましょう。「一次試験の合格方法」という記事にも書きましたが、数学の公式暗記を毛嫌いする人は多いです。しかし、試験に受かるためには、試験時間の短縮などメリットが多いので、公式は覚えた方が良いです。私は100均で暗記カードを買って覚えました。また、公式の導出が大問で出ることもありますので、そこの演習も徹底して行いましょう。公式の導出をできるようにしておくことは、大問対策として有用です。

また、アクチュアリー会の教科書を読むときは、ストラテジーの理論編(公式集)を片手に持っていると理解のスピードが速いので、おすすめです。アクチュアリー会の年金数理の教科書は比較的説明が簡素で、実務経験が乏しい人にはわかりにくいです。しかし、年金数理のストラテジーは、年金の実務がなくても理解できるように、教科書を補うような説明が豊富です。私も年金数理のストラテジーには大いに助けていただきました。(ありがとうございます。)

「問題集」については、過去問の類題がほとんどですので、過去問演習と同じ位置づけです。正直、アクチュアリー会が公表している過去問の解答では、たまにわかりにくい部分があります。しかし、こちらの書籍では、過去問(の類題)が丁寧に解説されていますので、「基礎知識のブラッシュアップ」と「過去問に慣れる」という目的で行いましょう

①をやっていれば、2~3周解けば十分かと思います。なるべく早く過去問に取り組めるようにしましょう。

③過去問15年分を2時間で90点解けるようにする

①②が終わったら、あとは過去問演習あるのみです。15年分を何回も繰り返して解き、2時間で90点を取れるようにしましょう。

過去問の解説を読んでもわからない部分は、①②の書籍や教科書を読んで、理解できるようにしましょう。それでも分からない場合、最初は飛ばしてよいと思います。1周目でわからなくても、他の問題を解いていくうちに周辺知識が身について、2周目にすんなり理解できるということもあります。3周解いてわからなかった場合は、「諦めるか」「誰かに聞くか」のどちらかだと思います。分からない問題が数年に1問程度で、試験で6割取るためには必要ないと思ったら諦めるのも一つの手です。

また、過去問演習については、できた問題とできない問題を分類して、できない問題を中心に復習するのが効率が良いと思います。私は1次試験の勉強では、土日に過去問6年分解いて(11月ぐらいの話です)、平日に間違えた問題を復習していました。

あと、間違えた問題に対して「なぜ解けなかったのか」「どうすれば解けたのか」1つのノートにまとめておくことをお勧めします。
例えば、「この公式を覚えていたら解けた!」や「この発想は自分にはなかった」と復習で判明したら、その公式・解法をノートに書き留めておきます。これをたくさんの問題で繰り返していくことで、自分専用の公式集・解法集ができあがります。このノートを覚えることで、演習スピードも上がりますし、試験前の復習として十分活用できます。
まとめ方は人それぞれですが、「解けない問題をどう解けるようにするのか」を過去問の採点のときには意識してください。決して、点数を付けるだけで満足しないようにしましょう。

おわりに

繰り返しになりますが、過去問演習が一番大切です。

  • 過去問演習を早く始めるために(基礎知識を身に付けるために)①②に早めに取り組む。
  • 「過去問15年分を2時間で90点以内」に解けるようにするために過去問を丹念に繰り返す

この2つを常に頭に置きながら勉強すれば、必ず成果はでます。

特に「年金数理」は、概念が難しいかつ、内容が抽象的でとっつきにくい部分があるかとは思います。色々分からないこともあり、不安になると思いますが、とりあえず「過去問が命」ということだけは覚えていただければと思います。

最後までご覧いただきましてありがとうございました!
みなさまの合格報告を楽しみにしております。
一緒に頑張っていきましょう!!!

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