アクチュアリー試験の「数学」は、多くの受験生が初めて受験する科目です。しかし、確率や統計を、大学の授業などで勉強していないと、統計の概念などが理解しにくくて、勉強を挫折する人も何人かいらっしゃいます。
私も挫折しかけた一人ですが、私はたまたま野球をやっていて、「セイバーメトリクス(野球統計学)」を学んでいたので、アクチュアリー試験の数学に取り組むことができました。
今回は、私も受験生のときにお世話になった一冊、『プロ野球でわかる!はじめての統計学』をご紹介します。
特徴:プロ野球という身近なテーマで統計額を学ぶことができる
『プロ野球でわかる!はじめての統計学』は、統計の基礎をプロ野球のデータを通じて学べる入門書です。この本の魅力は、プロ野球という身近なテーマを通じて統計学の世界に自然に引き込んでくれる点にあります。なので、プロ野球や高校野球が好きな方で、統計額を勉強したい方におすすめです。
たとえば、打率、得点率、勝率といったプロ野球のデータを例に、相関分析やt検定、回帰分析などの基礎的な解説しています。プロ野球のファンだけでなくても、スポーツのデータに興味がある方なら理解しやすく、親しみやすい内容かなと思います。
この本は、Excelを使いながら、野球のサンプルデータを用いて、データ分析および統計学がどのように使われているかを身近に感じながら学ぶことができ、楽しく学べると思います。
アクチュアリー試験数学との関係
アクチュアリー試験「数学」の試験範囲は、確率・統計・モデリングとなっていますが、『プロ野球でわかる!はじめての統計学』には、特に統計分野と回帰分析について、「数学」の試験範囲と重なる部分が多く含まれており、試験勉強にも直接的なメリットがあります。
特に統計分野はとっつきにくい分野なので、この本を通して、野球の数値を使いながら学ぶことで、より統計学への具体性が増します。推測統計の重要な手法である「信頼区間」や「仮説検定」についても、野球のデータで学べるので、試験勉強の良い演習になると思います。統計の理解に苦しんでいる人には、特におすすめです。
おわりに
アクチュアリー試験「数学」の受験生にとって、統計学の習熟度は合格に直結します。『プロ野球でわかる!はじめての統計学』は、プロ野球という身近なテーマを通じて統計の基礎を学べる素晴らしい入門書です。この本を活用して、苦手意識を持たずに、統計学の面白さを感じながら学びを深めていっていただけますと幸いです。
時間があるときに、手に取って読んでみてください。この本が、皆さんの統計学の理解を助け、試験合格への一助となることを、アクチュアリーの一人の先輩として、心から願っております。
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