どうもこんにちは。アクチュアリー育成塾です。
アクチュアリー試験の合格発表直前となり（執筆時点）、合格発表が待ち遠しい方も多いのではないでしょうか。
合格発表を受けて、そろそろアクチュアリーとしてのよりよいキャリアをより築くために、転職を考える人も多いでしょう。しかし、アクチュアリーの転職には独自の特徴や注意点があり、それらを理解しておくことが、アクチュアリー転職を成功させるための第一歩となります。
本記事では、実際にアクチュアリー転職の経験がある筆者が、アクチュアリー転職に関する基礎知識を解説し、アクチュアリーの転職を行うためのヒントをお届けします。
アクチュアリーの転職市場の状況
まずはじめに、2025年2月現在のアクチュアリーの転職市場について、解説します。
１．専門性が高く評価される職種
知ってのとおり、アクチュアリーは、保険料の算定やリスク管理、責任準備金の評価など、確率・統計等に基づいた専門的な業務を担います。
そのため、アクチュアリー資格の取得状況や業務経験が転職市場で大きく評価されるポイントです。特に、日本アクチュアリー会の正会員資格を持っている人材は、各社、のどから手が出るほど欲しいです。また、アクチュアリー正会員資格がなくても、アクチュアリーの業務経験がある人も、高待遇で評価されています。
２．売り手市場が続く
アクチュアリーの主な活躍の場である保険業界（生命保険会社、損害保険会社）に加え、近年では再保険会社やコンサルティングファーム、金融機関（銀行など）でも、アクチュアリーの需要は高まっています。特に経済価値ベースのソルベンシー規制の対応なども踏まえて、経済価値ベース周辺の業務経験（EVやICS等の知見がある人）を持つアクチュアリーが、業界で注目されています。
また、そもそも、アクチュアリーは専門性が高い職種です。アクチュアリー自体の人数が、企業が求めるアクチュアリーの数より少ないため、各社人手不足の状態です。そのため、求人数は転職希望者数を大きく上回る売り手市場が続いているので、より転職しやすい時期でもあるかと思います。
３．英語活用求人の増加
各保険会社は、日本国内だけでなく、海外企業の買収など、海外市場での成長にも力を入れています。また、多くの企業では、日本の会計基準だけでなく、アメリカの会計基準（USGAAP）や国際会計基準（IFRS)を採用しており、文献を読むにあたり英語を使うことも多いです。もちろん、外資系企業では、海外とメールやオンライン会議でやりとりする機会もあります。
こうした事情もあって、アクチュアリーとして働きながら、英語を活用する求人は年々増えています。アクチュアリーかつ英語ができる人材もまだまだ少ないので、年収を上げたい方や海外で働きたい方は、まだまだチャンスがある状況です。
転職を考えた際の準備
アクチュアリーとしての転職を検討し始めた際には、次の準備を行いましょう。
１．現状のスキル・経験を棚卸しする
まず、今までの自分のスキルセットや業務経験を整理することが重要です。以下のような観点で自分のキャリアの棚卸しをしましょう。
- 業務経験（保険料率の算定、決算業務、IFRS17対応、ERMなど）
- 資格取得の状況（日本アクチュアリー会の資格をはじめ、その他の資格）
- 使用できるツール（Excel、R、Pythonなどのデータ分析ツール）
- マネジメント経験 等
自分の業務経験やスキルセットを客観的に分析し、現在の自分の立ち位置を明確にすることが、将来のキャリアを考えるうえで重要です。
２．キャリア目標・キャリアの軸を明確にする
転職する・しないに関わらず、自分のキャリアの目標やキャリアを築くうえで大切にしたい軸を明確にすることが大切です。特に、中長期的になりたい姿を想像することで、今後のキャリアプランについて、具体的に考えることができます。
例えば、以下のような質問を自分に投げかけてみましょう。
- 5年後～10年後どのような業務・ポジションにいたいか？
- 現在の職場での課題や不満はなにか？それの解決方法はなにか？
- 年収・やりがい・ワークライフバランス等の優先度はなにか？
- キャリアアップを目指したいのか、働き方や処遇の改善を目指したいのか？
- 今の会社にいる理由はなにか？ 等
これらを自問自答することで、自分のキャリアプラン・キャリアビジョンを明確にすることができます。
自問自答した結果、今の会社にいることが、自分にとって最適と思えればそれは素晴らしいことです。また、転職をしたいと思ったら、上記への質問の回答が、転職先を検討する際の判断軸になります。
３．情報収集を行う
アクチュアリー転職においても、どの業界・会社から、どのような求人が出ているかについての情報収集が重要です。
1点注意ですが、上記１．２．を行わない状態での情報収集は非効率です。自分のキャリアプラン等を明確にしたうえで、情報収集を行いましょう。
また、情報収集をする際は、転職サイトや求人票を活用するだけでなく、転職エージェントを通じて内部情報を得ることもおすすめです。大手の転職サイトや各社が出している求人票以外にも、あなたに合っているポジションが存在することもあるので、まずは信頼できる転職エージェントに相談することをおすすめします。
転職活動の進め方
次に、よりよいキャリアを築くために、転職活動のおすすめの進め方について、解説します。
１．転職エージェントの活用
上記、「転職を考える際の準備」を1人でやるのは至難の業です。実際、転職した方の多くは、転職エージェントと一緒に「キャリアの棚卸し」「キャリアプランの構築」「情報収集」を行っています。
一方、アクチュアリーは専門性が高い職種であることから、どのエージェントでもよいわけではありません。アクチュアリー事情に精通したエージェントを活用することが大切です。アクチュアリー事情に精通した転職エージェントを活用することで、アクチュアリーとしてのよりよいキャリアを築くことができます。
アクチュアリーの転職といえば、キャリアアドバイザーが全員現役のアクチュアリーである「ＡＣＥキャリア」がおすすめです。ＡＣＥキャリアは、アクチュアリー事情に精通しており、未公開求人も多数保有しています。アクチュアリーとしての転職を考え始めたら、とりあえずＡＣＥキャリアの会員登録を行うことをおすすめします。
また、転職エージェントは、面接の日程調整や年収交渉などにも役立ちます。私も最初は1人で転職活動を行っていましたが、自分ひとりで転職活動を行うのは、かなり大変です。
「転職先を決める」という人生で大きな決断をすることになるので、頼れる転職エージェントを見つけることが、キャリアを構築するうえで大切になってきます。
２．履歴書・職務経歴書の作成
上記「転職を考える際の準備：１．現状のスキル・経験を棚卸しする」と通ずる点もありますが、自分の経験を棚卸するために「職務経歴書」を書いてみましょう。
転職活動をする際には、「職務経歴書」「履歴書」は応募企業に提出を求められることがほとんどなので、転職の準備として、これら2つは最低限用意しておきましょう。
ただ、職務経歴書等は、闇雲に書いても意味はなく、「自分が転職先で活躍できること」を証明するための書類になるので、応募先企業の人が何を求めているかを意識して書きましょう。
自身のアクチュアリーとしての専門性をアピールすることに加え、転職先でも活躍できると思わせる自己PRの充実が大切です。
親切な転職エージェントは、職務経歴書等の添削もしてくれるので、その辺も転職エージェントにご相談してみるのもよいかと思います。
３． 面接準備
実際に選考に入ったら、面接の準備もきちんと行いましょう。アクチュアリーの転職では、これまでの業務経験やスキルを具体的に説明できることが求められます。
以下のような質問がよく聞かれるため、事前に回答を用意しておくとよいでしょう。
- 転職を考えた理由
- なぜアクチュアリーになったのか
- 将来どのようなアクチュアリーになりたいか
- プログラミングのスキルはどの程度か
- 転職先を選ぶうえで重視している点
また、企業やポジションごとに求められるスキル等が異なるため、面接前に企業研究を十分に行い、企業文化に合った回答を準備することが重要です。
面接に不安がある方は、事前に転職エージェントと模擬面接をすることをお勧めします。
しかし、模擬面接を行うには、アクチュアリーとしての業務経験がある人ではないできないので、アクチュアリー経験のある転職エージェントを選ぶのが望ましいと思います。その点、ＡＣＥキャリアはかなり力強いエージェントだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。専門性の高いスキルを持つアクチュアリーの転職市場は、現在売り手市場となっています。保険会社を中心に、再保険会社やコンサルティングファーム、金融機関など幅広い業界でアクチュアリーの需要が高まっており、年収アップやキャリアアップの多くのチャンスがあります。また、英語を活用できるアクチュアリーの求人も増えており、グローバルなキャリアを目指す方にとっても良い環境が整っています。
しかし、転職を成功させるためには、単に求人情報を探すだけでなく、自分のスキルや経験を客観的に分析し、キャリアの方向性を明確にすることが重要です。自己分析をしっかり行い、情報収集を徹底した上で、最適な求人を見極めることが転職成功のカギとなります。
また、転職活動を一人で進めるのは負担が大きく、特にアクチュアリーのような専門職の場合は、業界に精通した転職エージェントのサポートが必要不可欠です。
アクチュアリー専門の転職エージェント 「ＡＣＥキャリア」 では、アクチュアリー事情を熟知したキャリアアドバイザーが、あなたのスキルや希望に合った最適な求人をご紹介し、面接対策や年収交渉など、転職成功に向けて、全力でサポートしてくれます。
アクチュアリーとしての次のキャリアを考え始めたら、まずは 「ＡＣＥキャリア」 にご相談ください。
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